【第二話】ワインエキスパート開幕10日間の現実〜薬剤師の知識が通用しない「フランス地獄」からの生還記〜

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🍷 前回のあらすじ

「ソムリエ資格を取ろう!」と思い立った瞬間、気づいたらワインスクールをポチっていた現役薬剤師・ファーマワイン。薬剤師として冷静に計算した合格確率は**わずか6%**という絶望的な数字でしたが、「やってみなければわからない!」という謎の強気で第一話を締めくくりました。

さて、現実はどうだったのか。

2026年5月1日のポチッから約10日が経過した5月10日現在、そのリアルすぎる進行状況を、薬剤師らしい分析とともに包み隠さずお届けします。良い話も、悪い話も、数字も感情も、全部正直に。

今回学んだ最大の教訓:「無謀な突入は避けるべき!計画は計画的に。気持ちも計画的に。」


📦 恐怖の教材との初対面〜カタカナの正体はフランス語だった件〜

スクールを申し込んだ後、最初にやってきたのが教材との初対面でした。

薬剤師として毎日「今日の治療薬」や添付文書と格闘している人間です。「エソメプラゾールマグネシウム水和物」「アトルバスタチンカルシウム水和物」といった長大なカタカナには慣れているつもりでした。「まあ、どんな教材でも大丈夫だろう」と余裕をかましていたんです。

そんな余裕は、教本を開いた瞬間に粉砕されました。

最初の感想:「カタカナ多いやん!」

でも、よく見ると違和感が。「あれ、これ英語?…いや、待って。」

「フランス語じゃーん!!!」

そうです。ワインの世界はフランス語が支配していたんです。薬の名前はラテン語由来のカタカナ表記ですが、ワインはフランス語・イタリア語・スペイン語・ドイツ語が入り乱れる多国籍カタカナ地獄でした。

ここで重要な事実を声を大にして言わせてください。

薬剤師だからといって、カタカナが得意なわけではありません!

薬の名前だって正直しんどいんです。それを職業だから必死に覚えているだけで、フランス語のシャトー名や村の名前がスラスラ頭に入るわけではない。ワクワクよりも先に、「覚えることが多すぎる」という現実が、静かに、しかし確実に眼前に広がっていました。


💻 スクール選択の必然性〜時間がない人間の唯一の選択肢〜

スクール選びは、実質的に選択肢がありませんでした。

現在の状況:

  • 病院薬剤師:常勤勤務
  • 薬局:開設・経営
  • 研究開発:医療用検査キット開発

このトリプルワークで「通学」という選択肢は、物理的に存在しません。

というわけで迷わずオンラインスクールを選択。条件はただ一つ、**「ワインエキスパートのワの字も知らない人間が、ゼロから学べるところ」**です。試験の形式も出題範囲も何も知らない状態でのスタートですから、基礎の基礎から丁寧に教えてくれる環境が必要でした。

「とりあえず、ポチろう」「詳細はあとで考えよう」

薬剤師としては絶対にやってはいけない思考プロセスですが、なぜか資格スクールの前では理性が働かなくなります。不思議な現象です。


⏰ GW突入!5日間ワイン漬け大作戦の顛末

5月1日にポチった直後、目の前にはゴールデンウィークという名の学習チャンスが転がっていました。

「これはチャンス!GWの5日間で一気に進めよう!」

「最悪、GWに半分くらいは終わるんじゃないか?仕事あるけど、平日よりは時間があるだろう。」

薬剤師国家試験の時に発動した**「詰め込み学習モード」のスイッチ**が入りました。作戦はシンプル。

「ひたすら動画を見る。問題を解く。繰り返す。」

まずはワイン概論からスタート。ワインとは何か、どうやって作られるのか、発酵のメカニズム…ここは薬剤師の知識が少し活きる場面でした。発酵プロセス、酵母の働き、化学反応のメカニズム。

「これ、完全に薬学じゃん!」

と思わず声が出た瞬間もありました。しかしそれも束の間。

概論が終わると、いよいよ各国・各地域の学習が始まります。そして最初にやってくる最大の壁…


フランスという名の無限地獄〜10日間の死闘記録〜

フランスが、でかすぎる。

これに尽きます。ワインの世界においてフランスは、まさに絶対的な帝王です。ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、ローヌ、アルザス、ロワール、プロヴァンス…地域だけでもこれだけあって、さらにそれぞれの地域に細かいアペラシオン(AOC:原産地統制呼称)が無数に存在します。

勉強を進めながら、何度もこう心の中でつぶやきました。

「この資格、もしかして社会科のテストですか?」

地名、気候、土壌の種類、品種、法律、歴史…ワインエキスパートの試験は、ワインの知識というより、ほぼ地理・歴史・社会の総合テストでした。理系の薬剤師が「化学の知識が活きるぞ!」と意気込んでいたのに、求められているのは理科ではなく社会という文系の暗記力という現実。

5月10日現在:ようやくフランスを抜け出せそうです。ボルドー、ブルゴーニュ…あなたたちは偉大ですよ…

GWの5日間で世界の半分を完全制覇するつもりだったのに、フランスだけで10日かかりました(当たり前ですが完ぺきではありません!!!)。


🧪 薬剤師知識有効性の定量的分析〜期待と現実のギャップ〜

「薬剤師の知識があれば有利なはず!」と期待していましたが、現実を薬剤師らしく定量的に分析してみました。

薬剤師知識有効範囲の計算

薬剤師知識有効率=ワインエキスパート全出題範囲薬剤師知識が活用できる範囲​×100

分子(活用できる範囲):

  • 発酵メカニズム
  • pH・酸化還元
  • 微生物学
  • 一部の化学成分

分母(全出題範囲):

  • 世界各国の地名・産地
  • 気候・土壌・地理
  • 歴史・法律・制度
  • 品種・製法・分類
  • テイスティング技術

薬剤師知識有効率=膨大な暗記事項ワイン概論の一部​×100≈1%

結論:薬剤師の知識、ほとんど役に立たないじゃーん!

期待していた化学知識のアドバンテージは、全体の1%以下という衝撃の結果でした。


📚 ファーマワイン流・強引な学習法の開発

それでも、何とか薬剤師魂をねじ込んでいきます。

① AOC名・地名の薬剤師式変換記憶法

覚えにくいAOC名や地名を、知っている薬の名前のリズムに変換して覚える方法を編み出しました。

「この地名、なんか新薬の一般名みたいだな」「この AOC、絶対に成分名として存在してもおかしくない」と勝手に脳内変換していたら、なぜか記憶の定着率が向上しました(多少ですが)。

② 地理好きというささやかな救い

もともと地理が好きだったおかげで、川の名前や海・山との位置関係などは「ああ、あの辺ね」とイメージしやすいのが唯一の救いでした。

ただし、**「それでも情報量多すぎるけどね?」**というツッコミは常に心の中にあります。


🍷 ワインとの向き合い方の微細な変化

勉強を始めてから、ワインへの向き合い方に小さな変化が生まれました。

変化した点:

  • 製法の違いによる味の出方を考えるきっかけができた
  • ラベルを見る目が変わった
  • 「この香りはどの成分から?」という視点が生まれた

変わらない現実:

  • 「勉強という名目の晩酌」を楽しむと眠くなる
  • ワインを飲んでみたい気持ちは増えているのに、時間がない
  • **「禁欲的ワイン学習」**の日々

飲みたいのに飲めない。これが現在の切ない状況です。


📊 5月10日時点の進捗状況と残存リスクの定量分析

では、現時点での進捗を薬剤師らしく数値で正直に報告します。

現在の進捗状況

学習進捗率=全体の学習範囲完了した学習範囲​×100=フランス + イタリア + スペイン + ドイツ + 新世界 + テイスティングフランス(ようやく突破)​×100≈71​×100≈14%

残り時間とリスク分析

残り日数=80日フランス攻略所要日数=10日推定必要総日数=10日×7分野=70日時間的余裕=80−70=10日

結論:ギリギリ間に合う可能性がある!

ただし、これは**「フランスと同じペースで他国も進む」**という楽観的な仮定に基づく計算です。イタリアやドイツがフランス以上に手強い可能性を考慮すると…現実的合格可能性=想定外の困難×本業の忙しさ楽観的シナリオ×継続的努力​×運と根性

数値化は困難ですが、第一話の6%よりは上がっているかもしれません。


💡 今回の最重要教訓〜計画性の重要性〜

10日間の経験を通じて、強く実感したことがあります。

「無謀な気持ちで突入は避けるべき!計画は計画的に。気持ちも計画的に。」

これ、当たり前のことを言っているようですが、意外と深い意味があります。

「なんとかなるだろう」という気持ちで突入すると、最初の壁(フランス)でいきなり心が折れかけます。ワインエキスパートは、「ちょっと勉強すれば受かる資格」では断じてないということを、身をもって体感しました。

薬剤師国家試験と同じではダメです。薬剤師の国家試験は4年間の復習に基づいているので、なんとなくの土台はある…ワインなんて、アルパカの知識しかないんです!40代になり、0から学ぶ難しさを学んだ10日間でした。たまに思う気持ち…ポチらなければよかったか?


🎯 現在のモチベーションと今後の戦略

現在の心境(5月1日のポチった瞬間を100とした場合):

  • テンション:ほぼ100維持
  • モチベーション:高め継続中
  • 焦り度:じわじわ増量中

残り約80日。フランスをようやく抜け出せそうな今、改めて戦略を立て直す必要があります。

次回は、**「イタリア・スペイン突入編」または「残り80日の作戦会議編」**をお届けする予定です。果たして全範囲を終えることができるのか。そもそも間に合うのか。

フランスを抜けたら、次はイタリアが待っている。それもまた、帝王級らしいです。


✨ 最後に〜酒飲みながら気楽に見守ってください〜

ワインエキスパートへの道、開幕10日間のリアルな現実をお届けしました。

今回の主な発見:

  • フランスは想像以上の帝王だった(ボリューム桁違い)
  • 薬剤師の知識、有効率約1%(期待値を大幅に下回る)
  • カタカナ地獄の正体はフランス語地獄(薬名よりだいぶ手強い、英語は苦手)
  • 計画は計画的に、気持ちも計画的に(これ本当に大事)

このブログは、「計画的に勉強して余裕で合格しました!」という美しいストーリーにはならないと思います。むしろ、**「計画性ゼロで突っ込んだ薬剤師が、どうにかこうにか足掻きながらワインの世界にもがき続ける記録」**として、お酒でも飲みながらクスッと笑って見守っていただければ幸いです。

ファーマワイン、フランスの沼からようやく這い上がりつつあります。🍷

〜計画は計画的に。でも、勢いも大事。そのバランスが難しい薬剤師の挑戦、次はイタリアの沼へと続く〜


※ 本記事の各種計算式は、現実から目を背けたい筆者の独自分析によるものです。実際の進捗は努力と根性と神頼みによって大きく変動します(笑)

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